作品紹介

作品紹介

主演

紅 ゆずる、綺咲 愛里   

解説

楽劇(ミュージカル)

『鎌足−夢のまほろば、大和(やまと)し美(うるわ)し−』
作・演出/生田 大和

飛鳥時代。留学先の唐より帰朝した僧・旻(みん)法師の開いた学塾にて、法師の持ち帰った最新の大陸文化・学問を学ぶ貴族の子弟の内に、後に時代を大きく揺り動かす事となる二人の若者の姿があった。一人は大臣・蘇我蝦夷(えみし)の嫡子であり、後に大臣の位を継ぐ蘇我入鹿。そして、乙巳の変にて入鹿を討ち取る事となる中臣鎌足であった・・・
代々神祇官を務める中臣氏に生まれた鎌足だが、父・御食子(みけこ)より課せられた修行を厭い、得意とする弓矢を手に狩へと出かけたある日、朝廷に仕える少女・与志古娘(よしこのいらつめ)と出会う。鎌足は少女と心を通わせるが、中臣氏では釣り合わぬと少女の近侍に面罵される。
「中臣」に生まれた者は「中臣」として生きなければならない。生まれに支配された人生を抜け出し、求めるままに生き、与志古と結ばれたい・・・鎌足の胸中に後の彼を導く「改新の志」が芽生えた瞬間であった。その日を境に鎌足は一層学問に打ち込み、学塾随一の秀才、入鹿と肩を並べるまでに成長していく。忌まわしい未来の訪れなど知る由もなく、鎌足と入鹿は互いの才を認め合い、来る「自分たちの時代」の理想を共にし、兄弟にも似た友情を育んでいく。
父・蝦夷より大臣の位を継いだ入鹿は、即位したばかりの皇極天皇に仕える事となる。夫を亡くしたばかりの皇極天皇を傍近くで支えるうち、若き入鹿の抱いていた「理想」は揺らぎ始める。
入鹿は変わってしまった。共に描いた理想の為、そして己の志の為、鎌足は皇極天皇の子・中大兄皇子に近づいていくが・・・
大化の改新を成し遂げた稀代の才人、中臣鎌足の波瀾に富んだ生涯を描く楽劇(ミュージカル)。   

※宝塚歌劇では、出演者一同お花のお届け物を辞退させていただいております。